腸編

Vol.63

2026.11.04

特集

腸編

知っているようで知らない人体のしくみや働きについて、先生と一緒に学ぶ新コーナー。
初回は「腸活」でおなじみの「腸」にフォーカスします!




小腸の役割

食べたものの消化と、体への栄養吸収を行います。
胃からつながる十二指腸、空腸、回腸の3つの部位に分けられ、大人の小腸の長さは約6~7メートルにもなる、体内で最も長い臓器です。

大腸の役割

水分や電解質を吸収しながら便の形を作ります。
腸内細菌叢(腸内細菌の集まり)が食べたものを発酵させて短鎖脂肪酸を作り、それが大腸の粘膜を動かす、大切なエネルギー源になります。
 



体を動かして蠕動運動を促す

腸の働き(蠕動運動)は、体を動かすことで活発になります。散歩やお腹のマッサージなど、できることから。



適度な睡眠で免疫を整える

適度な睡眠免疫を整える睡眠不足はもちろん、寝だめなどの過度な睡眠も避け、日々適切な睡眠をとることで体の免疫を整えましょう。



便秘薬の自己判断に注意

強い刺激で出すタイプの便秘薬を長期間使い続けると、慣れてしまって自力で排便しにくくなる恐れがあります。




意外と知らない!? 臓器のヒミツ

"腸活万能フード" はありません!
過剰摂取はやめてバランスの良い食事を。

「これさえ食べれば腸が元気になる!」という、医学的に根拠のある特定の食べ物は、実は存在しません。食物繊維を多く含む食品や発酵食品、プロバイオティクス(善玉菌など)などは確かに体に良いとされますが、摂りすぎると腸内細菌が発酵する際にガスが大量に発生し、逆にお腹の張りや膨満感の原因になることも。体に良いはずの食べ物も、それだけを過剰に摂取するのはあまりおすすめしません。腸内環境や、効果の出方にはかなり個人差がありますので、情報を過信して特定のものばかり食べず、自分に合った適量とバランスの良い食事を心がけましょう。





血便・黒い便

赤い血便(腸からの出血)や、真っ黒い便(胃や上部消化管からの出血)が出た場合は、すぐに受診を。

長引く&繰り返す下痢

1週間~10日ほど続く下痢や、痛みを伴う下痢は、潰瘍性大腸炎やクローン病などの可能性もあります。
 


岐阜大学病院でできること

県内でも貴重な「小腸カプセル内視鏡」など、
安心の検査&治療体制

当院の大きな強みのひとつが、県内でも限られた施設でしか受けられない「小腸カプセル内視鏡」です。飴玉サイズほどのカプセルをゴクンと飲むだけで、これまで検査が難しかった小腸の内部を調べることができます。さらに、万が一異常が見つかった場合も、専門のカメラ(小腸内視鏡)を用いて治療まで一貫して行える体制を整えています。腸の病気は、気づかないうちに進行してしまうケースが少なくありません。だからこそ大切なのが、大腸がんの早期発見につながる「便潜血検査」です。自覚症状がなくても、定期的に検査を受けましょう。



お話を聞いた人・・・
岐阜大学医学部附属病院 消化器内科 地域腫瘍学講座
特任助教
  1. 大西 祥代 先生