医療を支えるエンジニアとして 多彩なフィールドで活躍
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小さい頃から漠然と「医療に関わる仕事がしたい」と思っていました。高校生の頃に進路を考えていたとき、医療と工学の知識を生かして医療現場を支える「臨床工学技士」という職種を知りました。医療系と機械系の
両方にまたがる専門職であることに強く惹かれ、資格取得を目指す道を選びました。
現在、私は岐阜大学医学部附属病院で臨床工学技士として勤務しています。臨床工学技士の仕事は非常に幅広く、透析、心臓カテーテル検査、不整脈治療、人工心肺装置の操作、呼吸器管理など、多岐にわたる医療機器の操作と管理に関わっています。なかでも、不整脈に対する治療（アブレーション治療など）の業務を専門分野とし、日々の診療に携わっています。
担当する分野が幅広いため、さまざまな分野の医療機器や診療領域に関わりながら経験を積むことができています。常に新しい知識や技術を学びながら、患者さん一人ひとりに向き合う仕事に大きなやりがいを感じています。覚えることが多いので苦労する場面もありますが、だからこそ成長できる環境に身を置けていると実感しています。
医療の進歩と共に専門性を磨き、どんなことにも対応できる人に
臨床工学技士は、医療機器を操作するだけでなく、機器の保守点検やトラブル対応といった、医療現場の安全を守る役割も担っています。また、透析治療などは患者さんの状態を間近で観察しながら業務を進めるため、患者さんとのコミュニケーションもとても大切です。治療の過程で体調の変化に気づき、すぐに対応できるよう、常に細やかな観察を心がけています。-
患者さんが元気に回復し、退院される姿を見るととてもうれしいです。もちろんそれは、チーム全体の力があってこそですが、私もそのチームの一員として少しは力になれたのかなと実感できると、それが何よりのモチ
ベーションになります。
また、現在は後輩の教育にも力を入れています。基礎をしっかり固めることも大切ですが、それぞれのスタッフの得意分野や興味を大切にしながら成長をサポートすることを心がけています。一人ひとり違った個性があり、向いている分野も違うからこそ、それぞれに合った成長の道筋を一緒に考えられる先輩でありたいと思っています。
▲後輩たちと一緒に。近年、女性の臨床工学技士も増えてきました。
不整脈治療に関わる分野では、医療技術の進歩が非常に速く、次々と新しい治療法や医療機器が開発されています。以前は難しかった治療が、新しい技術によって実現できるようになるケースも珍しくありません。そうした変化に対応していくためにも、できるだけ多くの学会や勉強会に参加して、新しい知識やスキルを習得するよう努めています。忙しい日々ではありますが、こうして少しずつ積み重ねた知識や経験が、いざというとき患者さんを救う力になると信じています。
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目標は「どんなことにも対応できる臨床工学技士」になること。臨床工学技士は、専門性を持ちながらも、さまざまな診療科・治療分野に柔軟に対応できる力も求められる職種だと思います。専門分野を極めるだけでなく、どの分野を担当しても頼られる存在でありたい。そのために、日々成長を実感できるこの環境で貪欲に学び続け、患者さんにも、医療チームの仲間にも信頼される技士を目指していきたいです。
▲透析装置のモニタリング中。体調変化に常に目を配ります。
