高度医療等の現状
内科(第1内科)
モノクローナル抗体を用いた細胞表面マーカーの検索
- 血液疾患、急性肝不全、膠原病などにおいて、モノクローナル抗体を用いて主に単核球の表面マーカーをフローサイトメトリーにて解析し、分子レベルで病態を解明できる。
末梢血幹細胞移植術(PBSCT)
- 癌(白血病を含む。)患者自身の末梢血より幹細胞を分離して保存しておき、超大量の化学療法を施行した後、患者に幹細胞を返血する方法である。これにより自家骨髄移植に準じた超大量の化学療法を施行でき癌の根治が可能となりうる。
劇症肝炎(急性肝不全)の集中治療
- 劇症肝炎をはじめとする急性肝不全において、主に集中治療室での管理下に、血漿交換、24 時間持続ろ過透析などの体外循環療法、呼吸・循環管理、合併症対策(感染症など)を中心とした内科的集中治療を行う。脳死肝移植がいまだ困難な現在のわが国では当科の行っている集中治療により、救命率が向上している。
間接熱量計(カロリメータ)、NST
- 内科的治療の一環として栄養管理は、特に重症患者の治療成績を大きく左右する因子のひとつである。各種病態下に置ける患者のエネルギー代謝動態をベットサイドで非侵襲的、リアルタイムに測定可能な間接熱量計(呼気ガス分析装置)を用い、患者の栄養管理を行う。さらに2003年4月よりNST(栄養サポート・チーム)が稼働している。
肝胆膵領域のダイナミックな画像診断と低侵襲な内視鏡的治療
- MRI、CTのダイナミックな画像やMRCP、バーチャル内視鏡などの三次元画像を駆使し、肝胆膵領域の悪性腫瘍などの診断に利用している。またその治療のために、手術をする代わりに総胆管結石の除去、閉塞性黄疸に対する胆道ステント挿入などを内視鏡によって行うことが可能となっている。
内科(第2内科)
超音波インテグレイテッド・バックスキャッスター法
- 組織内における超音波の後方錯乱信号を解析することにより、組織性状を評価する。心臓においては虚血性心疾患などの動脈硬化症変プラーク性状(安定か不安定か)の評価に用いる。
- 狭心症・心筋梗塞に対しコロニー刺激因子によって心筋細胞・血管を再生する。
血管再生医療
- 閉塞性動脈硬化症に対して、自家骨髄細胞移植あるいはコロニー刺激因子またはエリスロポエチンなどのサイトカインによって血管を再生する。
カテーテル・アブレーション
- 経皮的に局所麻酔のみでカテーテルを使用し、頻脈性不整脈(発作性上室性頻拍及び心室頻拍)の異常回路や異常自動能の病巣を焼灼して、不整脈を根治する。
経食道心エコー図法
- 超音波探蝕子を食道内に挿入し、心臓内を詳細に観察する方法である。左心耳内血栓や解離性大動脈瘤の診断に特に威力を発揮する。
冠動脈形成術(経皮的)(PTCA、DCA and Stent)
- 経皮的に局所麻酔のみでカテーテルを使用し、狭心症・心筋梗塞症の狭窄または閉塞した冠動脈を拡張再建する。
僧帽弁・肺動脈弁形成術(経皮的)
- 僧帽弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症に対して経皮的に局所麻酔のみでカテーテルを使用して、僧帽弁または肺動脈弁を裂開して狭窄を解除する。
内科(第3内科)
DNA解析による生活習慣病素因、内分泌代謝疾患の診断
- 生活習慣病として頻度の高い糖尿病や高血圧症の発症には様々な遺伝子が関与する。さらにミトコンドリア遺伝子異常による糖尿病など、単一遺伝子の異常が強く関与する稀な特殊病型が存在する。当科ではこれら生活習慣病関連遺伝子に加え、多発性内分泌腺腫症などの原因遺伝子に関してもDNA解析を実施している。
総合内科
関節リウマチ等に対する生物学的製剤により治療
- 活動性の高い関節リウマチ患者さんに対して、生物学的製剤による治療を行っている。
脳神経内科
神経難病の遺伝子診断
- 遺伝性脊髄小脳変性症をはじめその他の遺伝性神経疾患の遺伝子診断を行い、正しい診断に基づく治療とケアを目指している。また新たな疾患遺伝子の検索を行っている。
もの忘れ診療
- 認知症の診断と治療、特に治療しうる認知症の発見、認知症の早期発見、介護保険などの社会資源の適切な利用に役立つことを目的としている。
頭痛・肩こり診療
- 頭痛の診断と治療、頭痛をおこす病態・機序の検索を行っている。
外科(第1外科)
心臓血管外科
心臓血管外科全般に渡り、外科治療を行います。特徴としては
- 心拍動下冠動脈バイパス術―従来の人工心肺を用い、心臓を冷却し、心臓を停止して行う方法より、低侵襲で、死亡率、脳合併症発生率の低下、入院期間の短縮が可能です。腎機能傷害例や脳血管障害症例で特に有効です。
- 内視鏡による動脈グラフト採取―たとえば橈骨動脈採取には前腕を大きく切開する必要がありますが、内視鏡下で採取すると手首の2cmの皮膚切開で橈骨動脈採取が可能となります。大伏在静脈採取も同様です。
- 自己組織を用いた弁形成術―僧帽弁手術においては人工弁による弁置換術より自己組織使用による弁形成が有効です。
- 脳保護を優先させた弓部大動脈手術―上行大動脈、弓部大動脈置換においては脳保護が最重要点です。当科では新しい術式により脳循環を極力維持する方法で手術を行っています。
- 閉塞性動脈硬化症の治療には積極的に血行再建術を行い、血行再建が困難な症例には血管新生療法を応用していきます。自己骨髄細胞移植により虚血部位に血管新生を促し、症状の改善を認め、新しい治療法として期待できます。
- 胸部や腹部の動脈瘤に対しては開胸や開腹を伴わないステント治療(血管内治療)を行なっています。
呼吸器外科
呼吸器外科全般の治療を担当しています。地元岐阜の患者さんに最先端の医療をと常に考えています。呼吸器内科、放射線科との共同治療体系を確立し、それぞれ専門の立場から患者さんの最適治療方針を決定しています。
- 胸腔鏡下肺葉切除術―肺癌の手術に対して胸腔鏡を積極的に用い、2~10cmの皮膚切開にて通常の肺葉切除術を施行します。従来の開胸術にも即移行できる体制を整えており、内視鏡手術の安全性にも配慮しています。
- 大血管浸潤縦隔腫瘍―心臓血管外科と共同し積極的に切除しています。
- 転移性肺腫瘍―整形外科領域、産婦人科領域、泌尿器科領域、消化器疾患領域等の転移性肺腫瘍に対して、CT画像を詳細に検討し可及的切除に挑戦しています。
- 同時手術―消化器疾患、心臓血管疾患を合併した呼吸器疾患に対して各部門と共同で同時手術を施行しています。
消化器外科
消化器疾患を中心に、外科治療を中心とした集学的治療を行います。特徴としては、
- 心・大血管疾患を合併した消化器疾患の手術-第一外科の特性を生かし、狭心症・心筋梗塞・大動脈瘤などを合併した場合の消化器疾患の同時手術を積極的に進めています。
- 内視鏡外科手術-胃切除・腸切除・膵尾側切除・脾臓摘出は可能な限り内視鏡を利用して行っています。胆嚢摘出術は単孔式腹腔鏡手術で創部が目立たない手術を行っています。
- 拡大手術と機能温存(縮小)手術-周術期管理・手術手技の向上と手術機材の発達により、大量肝切除・肝膵同時切除などの拡大手術を安全に行っています。また、腫瘍の進行度や疾患の特性に応じた機能温存手術を行っています。
- 内分泌外科手術-創部を目立たないように工夫し、甲状腺・副甲状腺疾患の手術を行っています。
腎臓移植
- 当院泌尿器科との共同で、腎臓移植を担当しています。移植免疫の研究、血管吻合の専門科として、現在の移植体制が整いました。
以上のように幅広い分野を担当しながら、新しい手術手技の開発を進め、一つの方向性として低侵襲―患者さんにやさしい手術―を心がけております。
外科(第2 外科)
消化器・乳腺疾患の悪性腫瘍に対し、外科切除を中心とした新しい薬物投与など集学的治療体系をおこない、全国的レベルの新たな治療開発の臨床研究に、積極的に企画し協力しております。
早期がん・良性疾患には腹腔鏡手術による低侵襲外科治療
- 日本内視鏡外科学会・内視鏡外科技術認定医2名の連携による、安全で身体に優しい外科手術を確立しております。現在でも胃切除、大腸手術、胆のう・脾臓摘出に汎用しており、特に胃がん大腸がんでは県下で最も多くの症例を手掛けております。今後はさらに、肝臓・すい臓など本邦でも新しい分野への応用も推進しております。
進行がんには果敢な広範囲切除
- 進行がんに対しても大学附属病院、がん診療連携拠点病院としての使命を全うするために、広範な拡大手術も安全に施行するレベルの高い外科手術技能を維持し、学会報告、論文掲載などを通し、国内・海外での客観的評価を受けております。
切除不能癌でも積極的な抗がん剤治療の上で外科手術を施行
- 従来では切除不能と判断せざるを得ない状況であっても、近年の新規抗癌剤の進歩は、癌治療の奏功を期待しうる場合も生み出しております。海外での最新の方法や本邦での有益な情報をいち早く取り入れることができる立場から、どこに劣ることのない外科治療を、岐阜で再現できるよう、常に心がけております。
新たな抗がん剤治療法の開発
- 世界の進歩に追従するのみならず、新規抗癌剤を用いた新たな治療体系を開発しております。胃がんではS-1+Docetaxel療法(癌勢コントロール率90%)を開発し、韓国との共同臨床試験へと発展させております。大腸癌ではFOLFOX以外にも新規薬物の効果を検証し、進行した膵臓がんや食道がんには放射線と化学療法の術前併用を積極的に研究しております。
乳癌手術時のセンチネルリンパ節生検と腋窩リンパ節郭清
- 乳癌手術の際にセンチネルリンパ節を同定して生検を行い、迅速病理組織学的検査にて転移陽性と診断された場合のみ腋窩リンパ節郭清を実施することによりスマートで過不足のない乳腺手術を目標としております。
従来の方法では治療困難な肝悪性腫瘍に対する経皮的凍結手術療法
- 穿刺式凍結装置を用い、腫瘍の凍結融解操作により産出される腫瘍抗原を利用した特異的腫瘍免疫理論を応用し、切除不能な肝腫瘍に対応しております。これまでの実績・経験を生かし現在高度医療評価に申請中であります。
まとめ
- 現在本邦にて進行中の臨床研究では、食道・胃など上部消化管関連で16、大腸など下部消化管関連では22もの治験に参画し、いずれも登録症例数ではトップレベルを維持し全国規模での有益な発言権を得ております。加えてオリジナリティの高い治療内容を、「岐阜から世界へ発信すること」を目標・合言葉に、基礎研究・臨床応用につき日々鋭意努力しております。
成育医療科・女性科
子宮頸癌の妊孕性温存治療
- 通常初期の子宮頸癌(臨床進行期Ia1)まではガイドライン上、円錐切除のみで子宮温存が可能とされていますが、それ以上に進行している場合には子宮の摘出が勧められています。しかし、挙児希望が強く子宮の温存(妊孕性の温存)を望まれるときには、比較的初期であれば子宮頸癌進行例に対し、子宮頸部の切除と所属リンパ節の廓清を行います。(trachelectomy)
子宮体癌における子宮温存治療
- 初期の子宮体癌に対して、子宮の温存の希望が強い場合には、子宮の内膜掻爬と大量黄体ホルモンの投与により、子宮温存治療を行っています。
生殖医療
- 不妊症難治療例に対し、体外受精・肺移植や顕微受精等高度な生殖補助医療(ART)を行っています。
整形外科
脊椎短縮術
- 脊椎骨を全周または半周切除し、脊椎を短縮して上下の脊椎を接合固定する手術。骨粗鬆症に伴う骨折、脊椎腫瘍の切除、先天性側弯症、二分脊椎の変形矯正、脊髄係留症候群の脊髄除圧その他に効果がある。
内視鏡下脊椎手術
- 内視鏡を用いて小皮切のもとに行う脊椎手術。脊椎固定術、測弯の矯正、椎間板ヘルニアの手術などに用いる。
脊髄腫瘍に対する翻転椎弓環納法
- 脊椎椎弓を充分広く切除する必要のある脊髄腫瘍等の手術に際し、切除した椎弓を二分翻転し環納することにより、比較的容易に十分な脊椎管に余裕のある椎弓形成を行うことができる方法。
悪性骨軟腫瘍に対する持続動脈内注入化学療法
- 四肢発生の悪性腫瘍に対し、動脈内に留置したカテーテルから抗癌剤を持続的及び少量間欠投与することにより、強力な局所効果が期待される。
冷凍保存同種骨移植
- 加温滅菌後、冷凍により抗原性を低下させた同種骨を、骨腫瘍切除後や人工関節置換術時の骨欠損に対して骨移植し、骨・関節の再建を行う。
人工関節置換術
- 変形性関節症・関節リウマチなどで、関節が変形・破壊され、疼痛・機能障害の著しい場合に、人工関節により関節機能を再建する。主に、股・膝・肩関節に対して行っている。
抗生剤含浸ハイドロキシアパタイトによる骨・関節感染症の治療
- 抗生剤を含ませたハイドロキシアパタイトブロックを骨・関節の感染巣に充填することにより、抗生剤を持続的に局所に投与し感染を治療する。ハイドロキシアパタイトは、抗生剤の他抗癌剤・骨形成因子などの薬剤徐法システムの担体として期待されている。
距骨体部切除術
- 内反足などの先天性・後天性の足部変形に対し、距骨体部を切除することにより変形を矯正する。
欠損した手指、足指の再建手術
- 微小血管、神経を縫合する技術を用いて足趾を手指に移植したり、あるいは骨、皮膚を組合わせて手指、足指を作成したりします。
皮膚、神経、骨欠損や変形の再建手術
- 身体のあらゆる部位の皮膚、神経、骨の欠損、あるいは変形に対して微小血管、神経を縫合する技術や延長する技術を用いて美容的にも満足できるよう再建します。
手関節、肘関節、手指関節の内視鏡視下手術
- 小さいため従来、内視鏡手術があまり行われてこなかった小関節に対しても内視鏡視下に小さな傷跡でする手術を行います。
脳神経外科
脳血管内手術
脳動脈瘤・脳動静脈奇形に対する塞栓術
- 局所麻酔で行えるため、通常の開頭術に比べて体への負担が少ない治療法です。従って高齢の方や、他の病気を合併している患者さん、あるいは開頭術が難しい場合にも応用可能です。マイクロカテーテルという細い管を用いて、種々の塞栓物質(金属コイル、粒子・液体塞栓物質)を血管の異常部分に詰めることにより治療します。脳動脈瘤、脳動静脈奇形だけでなく他の脳血管障害にも応用可能です。
経皮的脳血管拡張術
- 頭頚部の血管が細い場合にバルーンカテーテルという風船のついた管を用いて血管を広げる方法です。当科ではこれまで200例以上の患者さんに治療を行ってきました。最近の治療器具の進歩により頭蓋内の血管に対しても安全に施行できるようになってきています。
ステント留置術
- 上記と同様、頭頚部に血管が細い場合にステントという金属の筒を用いて血管を広げる方法です。血管の解離(かいり)や再狭窄を予防できるため、当科ではすでに90例の治療を行いました。この方法は先進的なため当院の倫理審査委員会にて承認を受けています。
局所線溶療法
- 脳の血管が詰まってごく早い時間(超急性期)であれば、マイクロカテーテルを使って血の固まりを溶かして再開通させる治療法が有効です。不整脈や心臓の弁に異常がある患者さん、脳に向かう血管の細い人に多く見られます。治療が成功した場合には劇的な症状の改善が見られます。当科では現在、厚生労働省の多施設無作為対照研究(MELT Japan)に参加しています。
悪性脳腫瘍の集学的治療
- 悪性の脳腫瘍に対しては外科手術に放射線治療や抗癌剤により治療(化学療法)を組合わせた治療(集学的治療)を行っています。手術に際しては術前の特殊なMRI(機能的MRI)で手足を動かす命令を出す部分(運動野)などの重要な部位をコンピュータに記憶させて、術中に顕微鏡に付属したニューロナビゲーターで確認しつつ手術を行っています。また脳の表面のモニター(体性感覚誘発電位等)も併用して、患者さんの神経の機能をうまく残しながら腫瘍の摘出率を向上させるようつとめています。また、脳腫瘍の部分だけに一度放射線を当てる治療法(定位放射線治療)を併用することで治療成績が向上しています。
脳低温療法(低体温療法)
- 重症の頭部外傷や脳卒中などに対して、脳の温度を冷やすことで脳を守る治療法(脳低温療法)を行っています。特に重症の頭部外傷に有効とされているため、当科では現在、集中治療部(ICU)と共同で厚生労働省の多施設無作為対照研究(BHYPO)に参加しています。
顔面けいれん、三叉神経痛に対する機能外科
- 顔面のけいれんや顔面の痛みなどは脳神経が血管に圧迫されて起きることが知られており、当科では小さな開頭で血管を神経からはずす手術(微小血管減圧術)を行っており、よい治療成績を得ています。顔面けいれんに対しては、最近ボツリヌス療法という注射でけいれんを止める方法も行っています。
パーキンソン病や本態性振戦に対する機能外科
- パーキンソン病には一般に内服薬による治療が行われていますが、徐々に効果が少なくなり、薬の増量とともに副作用が問題になります。このような理由からパーキンソン病によるふるえ(振戦)や原因不明のふるえ(本態性振戦)に対して、脳に刺激を与えて治療する方法(脳深部刺激療法: Deep Brain Stimulation,DBS)が有効なことが分かってきました。保険適用となっているため、当科で治療が可能です。
眼科
コンピュータによる視神経乳頭の解析
- コンピュータによる緑内障患者の視神経乳頭の3次元的定量解析
硝子体手術
- 硝子体手術による難治性網膜剥離の治療
角膜移植術
- 角膜が種々の角膜疾患により著しく混濁し、そのために視力を失った場合、これを眼球銀行を通して、ドナーより提供された透明な角膜と置き換えて移植する手術である。現在最も成功している臓器移植手術の一つである。
耳鼻咽喉科・頭頸部外科・形成外科
中耳手術
- 慢性化膿性中耳炎、真珠腫性中耳炎、中耳・外耳奇形に対して聴力改善を図る手術を行っています。内視鏡を導入し、可能な限り骨削除を最小限にする低侵襲手術を行っています。
人工内耳埋め込み術
- 補聴器では全く効果が上がらない中途失聴者に対して、直接神経を刺激して聴覚の感覚を生じさせるため、内耳に電極を植え込む手術である。
めまい・平衡障害の診断と治療
- めまいの診断では前庭性、中枢性、全身性などの系統的に検査し診断を行っている。治療は温存的治療(内服治療)を中心に行っている。また、前庭代償を促進させるために理学的な運動療法である平衡訓練の指導をしている。
内視鏡を用いた鼻内副鼻腔手術
- 慢性副鼻腔炎や副鼻腔嚢胞疾患に対し、従来は上顎洞前壁骨を削開して行ったが、本法は内視鏡を用いて鼻内より上顎洞、篩骨洞、前頭洞を開放し、換気と排泄を生理的に再獲得することにより、治癒に導く手術である。内視鏡を使用するので、術野を拡大してモニターに写すことができ、細部まで手術が可能である。また、手術を記録することにより家族への説明や教育にも役立つ。
アレルギー性鼻炎に対するレーザーによる下鼻甲介粘膜焼灼術
- アレルギー性鼻炎に対して鼻腔通気の改善のため、従来は下鼻甲介粘膜を切除する術式を行ってきたが、機能保存のためKTPあるいはCO2レーザーを用いて粘膜を焼灼し粘膜腫張の軽減を図っている。
頭頸部部癌の集学的治療
- 頭頸部癌に対して手術療法、化学療法、放射線療法を癌の部位、種類、程度に応じて適切に組合せて集学的な治療を行っている。頭頸部の機能を温存するように治療を行っている。一方、進行した癌に対しては、根治的な治療を行うため拡大手術が必要であり、その場合は微小血管吻合を行い、遊離筋皮弁による頭頸部の再建を行っている。また抗癌剤の感受性検査を行い、癌の化学療法に応用している。癌を免疫組織化学的に調べ、予後の判定や集学的治療に応用している。
形成外科
- 頭頸部癌切除後の再建を担当するだけでなく、先天異常や眼瞼の形成、顔面神経麻痺、傷跡の形成に至るまで、形成外科のあらゆる分野に対応しています。
皮膚科
生物学的製剤(商品名:レミケード、ヒュミラ)による乾癬の治療
- 2010 年より認可された生物学的製剤により、重症あるいは治りにくい乾癬(尋常性乾癬・膿疱性乾癬など)の治療を行っています。乾癬外来でこの治療の長所、短所を十分に説明し、必要な検査を行った後に治療を開始します。
メラノーマ(悪性黒色腫)におけるセンチネルリンパ節の同定と転移の検索
- メラノーマはしばしばリンパ節に転移し、さらに肺などの臓器に転移することが知られています。腫瘍が到達するであろうと予想される、小さなリンパ節を同定して、リンパ節転移の有無をみる検査で、実際の手術の方法を決める上で大切な情報となります。
ダーモスコピーによる色素性皮膚病変の診断
- 悪性のメラノーマ(悪性黒色腫)、基底細胞癌、あるいは良性の色素性母斑などはいずれも黒色や茶色などの" ほくろ" 状に見えます。ダーモスコピーを用いて術前に診断することにより、適切に治療することができます。当院でも積極的に導入して診断に用いています。
血管腫に対するダイレーザー治療
- 単純性血管腫、苺状血管腫、毛細血管拡張症に対して、保険診療としてダイレーザー治療を行っています。治療の前に、ダイレーザー治療の長所、短所を十分説明し、同意が得られた場合にのみ行います。広範囲の病変では、小範囲にテスト照射を行い、反応をみて全体に行うこともあります。
ルビーレーザーによる母斑の治療
- 太田母斑、扁平母斑、異所性蒙古斑、外傷性刺青に対して保険診療でQスイッチルビーレーザー治療を行っています。治療前にダイレーザー治療の長所、短所を十分説明し、同意が得られた場合にのみ行います。広範囲の場合には、小範囲にテスト照射を行い、反応をみて全体に行うこともあります。保険診療でない、いわゆるシミ(老人性色素斑)、入れ墨(刺青)などには原則として行っていません。
アトピー性皮膚炎に対する治療
- 重症アトピー性皮膚炎で治療に難渋されている患者さんに対して、1-2 週間の入院治療を行っています。アトピー性皮膚炎の治療を行うとともに、疾患についての認識を高め、個々の患者さんに適した治療法や日常の注意点などを一緒に検討します。また、2008年秋から重症アトピー性皮膚炎に対する免疫抑制剤の内服療法も認められるようになり、標準的治療でなかなか改善が見られない患者さんに対して入院あるいは外来で良好な治療成績を上げています。
局所免疫療法あるいは全身療法による脱毛症の治療
- 難治性の円形脱毛症に対して、内服療法・外用療法・光線療法(ナローバンドUVBあるいはPUVA)などとともに、SADBE、DPCPを用いた局所免疫療法を行います。これは外用部位に一時的に炎症を起こして、発毛を促す治療です。脱毛外来で治療の有効性、副作用を十分説明した後に行っています。他に、3日間の入院で行う、ステロイドミニパルス療法も行っています。
フットケア外来
- 主に足のゆび・足底・すね・ふくらはぎ・爪に起こる皮膚疾患の専門外来です。糖尿病や動脈硬化症では末端の循環不全のために皮膚のトラブルを起こしやすく、さらに感染を伴って壊疽・皮膚潰瘍を形成する患者さんが増えています。重症な場合は足の切断を余儀なくされることもあります。個々の状態にあわせて外用療法、デブリードマン(壊死した皮膚の除去)、手術、閉鎖療法(ラップ療法など)などを行っています。また、予防的観点から皮膚のケアや生活指導も行っています。陥入爪・巻き爪には、テーピング法、人工爪療法(アクリル・ガター法)、フェノール法、爪アイロン法、手術など爪の状態に適した治療を行い良好な成績を収めています。
自己免疫性水疱症の総合的診断
- 尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、類天疱瘡などの診断、治療効果の判定に、免疫染色(直接蛍光抗体法・間接蛍光抗体法)、ELISA法による抗デスモグレイン 1 あるいは3抗体、抗BP180抗体、抗BP230抗体価測定、あるいはイムノブロット法などを行っています。正確な診断および適切な治療のためにこれらの検査を活用しています。
泌尿器科
男子非淋菌性尿道炎患者からのマイコプラズマの検出の遺伝子診断
- 非淋菌性尿道炎の起炎菌として、マイコプラズマの可能性が示唆されている。マイコプラズマの培養法により検出は、極めて困難であり、簡便で迅速な遺伝子診断法の開発を行っている。
腎細胞癌の薬剤耐性の検討
- 従来、化学療法抵抗性といわれている腎細胞癌の薬剤耐性機作を分子レベルで検討、臨床への応用を検討中である。
尿路性器感染症の起炎菌の耐性獲得機序の検討
- 抗生剤の繁用が問題視され、薬物耐性菌が臨床上も問題となっている。耐性獲得機序を解明し、抗生剤の適正な使用法の確立を検討中である。
免疫抑制剤の新たな組み合わせによる腎移植
- 腎移植術に関して、免疫抑制を強化し拒否反抗の発症を抑制し、感染症の発症の増加を防ぐ至適免疫抑制療法を目指した免疫抑制剤の新たな組合せを検討中である。
前立腺癌の発症及び進展に関わる遺伝子の検索
- 前立腺癌の発症及び進展に関する遺伝子のいくつかが固定されており、これら遺伝子の変化を検索することにより、前立腺癌発症のハイリスク群の検索や前立腺癌の進行の予測などに役立たせるための検討を行っている。
精神神経科
思春期、青年期患者のインテンシブ・サイコセラピー
- 大学は比較的人的資源に恵まれ、また若い医師が多いことから、摂食障害、登校拒否に対して積極的な精神療法を行っている。
合併症治療、リエゾン精神医療
- 総合病院の中の精神科という立場から、精神障害者の身体合併症のための場を提供すると共に、他科で診療中の患者の精神科的な問題に対処している。
児童精神科
- 予約診にて箱庭療法、遊戯療法などを行っている。
精神疾患の修正型電気治療
- 岐阜県下で唯一修正型電気治療を行っている施設である。
小児科
アレルギーの病因遺伝子解明、抗原診断とユニークな治療開発
- 世界をリードするアトピーの病因遺伝子解明の成果を遺伝子診断に応用し、予知・予防を進めている。
- 食物アレルギーでは世界的なレベルの高い病態解析から非即時型反応の概念を打ち出した。正式な食物負荷試験、抗原特異的リンパ球反応、サイトカイン産出などを導入し、ハイレベルな診断と治療を行っている。
- 気管支喘息、アトピー性皮膚炎の環境整備の一環として一時的な簡易クリーンルーム療法を導入し、大きな成果をおさめている。
先天性免疫不全症の遺伝子診断と治療
- 先天性免疫不全症の各病型の病因遺伝子解明と遺伝子診断と治療を精力的に行っている。特にAtaxia-telangiectasia, Bloom 症候群の変異解析は多くの施設からの依頼にも応えている。当教室が世界に先駆けて明らかにしたIgG2欠損症の病因となる遺伝子異常も遺伝子治療に応用されている。
先天代謝異常症の遺伝子診断
- 各種の遺伝子解析法(PCR法、サザンブロッティング法、RFLP法、塩基配列決定法など)を組合わせることにより遺伝子診断を行っている。先天性代謝異常症のうち、ムコ多糖症、Zellweger 症候群、βケトチオラーゼ欠損症については世界中の施設からの依頼を受け患者の変異を同定している。あわせて遺伝相談(保因者診断、出生前診断)にも応用している。
先天代謝異常症のスクリーニング及び酵素診断
- 先天代謝異常症のうち、アミノ酸代謝・有機酸代謝異常症、ペルオキシソーム病、リソソーム病では、その特徴的な尿中、血中の代謝産物の存在から診断が可能である。そこで、ガスクロマトグラフィー質量分析計などの分析機器を導入して代謝産物による疾患スクリーニングを行っている。さらに酵素欠損症については血液、培養細胞、羊水細胞などで原因酵素を測定し診断に結びつけている。特にペルオキシソーム病については国内唯一の診断センターとして機能している。
タンパク補充療法
- 無ガンマグロブリン血症に対しガンマグロブリン定期補充療法、先天性代謝異常症に対して定期的酵素補充療法を行い成果をあげている。
同種骨髄移植
- 白血病、悪性リンパ腫、再生不良性貧血、先天性代謝異常症、先天性免疫不全症などの疾患に無菌室管理下で同種骨髄移植を行い、極めて良好な成果をおさめている。
光感受性てんかんなどの高度医療
- 光感受性てんかんをはじめ各種の転換にビデオ脳波同時記録装置を用い、病態解析を行い、その診断治療を行っている。
遺伝子治療の基礎作り
- 遺伝病やアレルギー疾患に対する遺伝子治療の基礎作りを行っている
構造生物学の導入の基礎作り
- アレルギー疾患や遺伝子病に構造生物学を先駆的に導入し、臨床に応用する基礎作りを行っている。
放射線科
CT colonography(仮想大腸内視鏡CT検査)
- 消化器内科と連携し、64列CTを用いたCT colonographyを大腸癌のスクリーニングや術前精査として行っています。
センチネルリンパ節シンチグラム検査
- 乳腺外科及び皮膚科と連携し、乳癌、悪性黒色腫に対する術前マッピングとして、手術前日に99mTc- フチン酸を利用したセンチネルリンパ節(原発巣から最初にリンパ路が到達するリンパ節)の同定を行っています。
脳血流定量検査
- 脳神経外科と連携し、もやもや病、主幹動脈狭窄/閉塞症例に対して、治療前ステージ分類や治療後の効果判定を行っています。
ゼヴァリンによるRI標識抗体療法
- 血液内科と連携し、CD20陽性の再発または難治性悪性リンパ腫に対して、治療適応の可否判定および治療を行っています。
高精度放射線治療
- 画像誘導放射線治療装置(IGRT)で精密な位置補正で放射線治療を行い、脳、頭頸部腫瘍に対する定位照射に加え、体幹部定位照射、前立腺をはじめとするIMRT(強度変調照射)など、最先端の高精度照射を関係診療科の連携のもと、最新型放射線治療装置(ノバリスTx)を用いて治療にあたっています。他の病院では対応困難である高精度照射を県内外の病院から依頼いただき対応しています。
高線量率小線源照射
- 岐阜県下唯一の腔内照射、組織内照射可能施設とし対応しています。特に、子宮頸癌における根治放射線治療においては必須な治療法であり、院内はもとより県内の他施設からも治療依頼を受け良好な成績を得ています。
ヨード125シード永久刺入法
- 東海地方でいち早く照射を開始し、前立腺癌の低、中リスク群中心に泌尿器科と連携し、良好な治療成績を報告しています。また、最適な照射方法、高リスク群への適応などの検討を重ねています。
救急IVR 治療
- 高次救命治療センターや産婦人科と連携し、24時間体制で外傷、産科出血などの緊急疾患に対して、経カテーテル動脈塞栓術を中心とする救急IVR 治療を行っています。
大動脈ステント内挿術
- 心臓血管外科と連携し、大動脈瘤に対するステント内挿術を行っています。開腹/開胸による人工血管置換術と比べ、低侵襲であり短期間の入院で治療可能です。
透析シャント不全治療(VAIVT)
- ヨード過敏症患者や中枢静脈狭窄など、治療に危険が伴う症例における透析シャント不全の血管内治療を行っています。
動脈瘤、血管奇形の塞栓術
- 脾臓、肝臓、腎臓などの内臓動脈瘤や血管奇形に対して、金属コイルなどを用いた塞栓術を行っています。
症候性子宮筋腫の動脈塞栓術(UAE)
- 婦人科と連携し、症候性子宮筋腫に対して子宮動脈塞栓術(UAE) を自由診療にて行っています。3~4日の入院で低侵襲治療が可能です。
麻酔科・疼痛治療科
麻酔科蘇生科における神経ブロック療法
- あらゆる診療科において痛みを主訴として受診する患者の占める割合は非常に大きい。痛みは生体にとって重要な侵害刺激の一つであるから、原因療法を抜きにして、疼痛除去だけをはかることが厳に慎まなければならない。しかし、痛みが診断的意義を持たず、癌末期の疼痛や帯状疱疹後疼痛、三叉神経痛のような激痛が患者の苦しみとなっている場合には、対症療法が極めて重要となってくる。麻酔科(ペインクリニック)外来は、主に神経ブロック療法を利用して疼痛の診断、治療を行うことを目的とする臨床部門である。頭部、頚部の痛み、顔面痛、帯状疱疹後神経痛、肩や腰の痛み、手術後や悪性腫瘍、反射性交感神経萎縮症、カウザルギーなどの頑固な痛みなど、あらゆる痛みの治療に対応できる体制が整っている。
歯科口腔外科
顎顔面補綴
- 顎顔面領域の主として悪性腫瘍に対する術後欠損症にシリコン材質等を用いた顎顔面の補綴を行っている(先進医療取得)。
口腔癌の治療
- 手術治療、化学療法、放射線療法等による集学的治療により、治癒とともに最良のQOLを目指している。
口腔・顎顔面の再建
- 悪性腫瘍、外傷等により生じた欠損を遊離組織移植による骨、皮膚組織により再建している。また人工歯根、顎補綴も応用し形態・機能の回復を図っている。
顎変形症
- 上・下顎骨の骨切り術、オトガイ形成術等を組み合わせて外科的咬合改善を図っている。また、必要に応じて歯科矯正治療についても院内外の矯正医と協力して対応している。
口腔乾燥症(ドライマウス)
- 口腔乾燥による口腔病変の治療を原因疾患(多くはシェーグレン症候群)の診断を行っている。
唇顎口蓋裂の治療
- ホッツ床を用いた唇顎口蓋裂児の治療及びこれにかかわる歯列不正、上下顎骨の変形症に対する治療を行っている。
舌痛症
- 薬物療法を主体とする治療法の開発を行い、非常に良好な結果を得たことを報告している。
インプラント(人工歯根)治療
- 歯牙欠損及び顎欠損に対してインプラント(人工歯根)による補綴治療を行っている。(先進医療)
難治性口腔粘膜疾患の予防と治療
- 口腔白板症などの悪性疾患に変化しやすい粘膜疾患や金属アレルギーなどの難治性粘膜疾患に対し正確な診断と治療を行っている。
検査部
24時間体制による臨床検査支援
- 本院の高度、救急医療に対して、特に必要とされる電解質、肝機能、腎機能、血液・凝固一般検査などについては採血後30分以内に報告可能なシステムが構築され、同時に日常の診療前検査としても利用される。また、検査データは次世代電子カルテに対応し、岐阜地区における検査項目の標準化を目指して、岐阜地区主要機関とのデータの互換性についての検証を行っている。
高度先進医療のための検査測定技術
- ELISA法や化学発光法による高感度カイトサイン測定法の開発と微量タンパク測定技術の支援。
Flow crtometry 法による測定
- DNA cell-cycle、細胞内サイトカイン、染色体karyotype、細胞膜タンパク(抗原)などの解析技術支援。
- 遺伝子検査に伴うDNA、RNA抽出技術(15分)増幅技術(DNA30分、RNA70分で増幅及び検出可能)の支援。
放射線部
24時間体制による放射線診療支援
- 本院の高度救急救命医療に対して、24時間体制で高度な放射線診療業務を提供している。
最新機器による高度な画像診断情報
- 64列MDCTによるCTアンギオにおいて、脳や冠状動脈等の微細血管の描出を行っている。
- 3テスラMRIによるMRアンギオにおいて、高画質な頭頚部領域の血管描出を行っている。
- PET-CTによる癌の再発、転移の腫瘍診断を行っている。
最新機器による高度な画像診断情報
- 腫瘍に対して治療効果の高い強度変調放射線治療(IMRT)を行っている。
- 正常組織のダメージの少ない定位放射線治療を行っている。
- 前立腺癌における小線源治療を行っている。
緊急IVR(Interventional Radiology) 支援体制
- 特に夜間においては二人体制により、心臓カテーテル検査・治療、脳血管撮影・治療、血管塞栓術などの緊急医療のサポートを行っている。
輸血部
術中自己血回収
- 術中に出血した血液を自己血回収機器を用いて回収し、洗浄操作の後、患者に輸血する。
その他の自己血輸血療法
- 術前に自己の血液をサイトカインを利用しながら、貯血する。
貯血の種類
- 全血採取後、自己の赤血球(6週間保存)と自己の血漿(1年間保存)に分離保存する
- 自己の赤血球の冷凍保存(6か月から1年)
- 自己の成分採血(血漿採取、血小板採取)保存
- 自己のフィブリン糊(自己血漿より濃縮)製造などがある。
- 自己のフィブリン糊(自己血漿より濃縮)製造などがある。
その他、幹細胞(骨髄)採取後、分離・濃縮処理・保存したのち移植する。
現在では院内で使用された赤血球製剤の42%は自己血である。
現在では院内で使用された赤血球製剤の42%は自己血である。
輸血液への放射線照射
- 致死的輸血副作用(輸血後GVH病)予防のために、細胞製剤の全てに放射線照射25Gyを施行している。対象患者は全ての受血者。